結婚相談所 Salon de Reve 代表カウンセラーの安本由佳です。
東京カレンダーWEBでの小説執筆、婚活本の出版、Oggi.jpやanan webでのお悩み相談連載を経てーー、満を辞して開業した結婚相談所も早いもので1年が経ちました。
この1年、平日夜はそのほとんどを会員様との面談に費やし、寄り添い、励まし、時には耳の痛い話をして嫌がられたりもしながら(笑)、納得のいく結婚に向けて全力でサポートしてきたつもりです。
結婚相談所に入会し婚活をするからには、基本的には皆さん「できるだけ早くお相手を見つけて結婚したい」という気持ちでいるはず。私としても、できれば最短で結果を出してあげたい。
そのためには、カウンセラーの力量ももちろんですが、やはり本人の「心構え」もすごく大事です。お申し込みをするのも受けるのもお見合いに行くのも関係を構築するのも、本人にしかできませんからね。
では、どういう心構えが必要なのか? 今回は【結婚相談所婚活の心得】をまとめたいと思います。
事前に心構えがあるかないかは結果を大きく左右しますので是非ご一読ください。ちなみに其の一から其の八まであって、重要な順に並べています。
【婚活心得】 其の一 「すぐに諦めない」
まず最初に伝えたいのは、すぐに諦めるな!ということです。
これは婚活に限らずなんでもそうですが、結果はすぐには出ません。これまでうまくいかなかったことが、結婚相談所に入ったからってすぐにうまくいったりはしないのです......。
勉強だってスポーツだって、ちょっと頑張ったくらいで結果は出ませんよね。うまくいかないながらも試行錯誤しながら継続していてはじめて、あるとき急にできるようになる。婚活だって同じです。
うまくいかないからって諦めてベンチに戻り、座ったままあーだこーだ言っているだけでは、いつまでもヒットを打てません。良い球がいつくるかはわからないけれど、打席に立たないことには始まらないのです。
最初はバットに当たらなくても、試行錯誤していればフォームが変わります。コツも掴めるようになります。
結婚したい気持ちがあるなら、簡単に諦めないでください。
【婚活心得】 其の二 「脱・受け身」
婚活男女の皆さん。まさか、受け身の姿勢で待っているだけで素敵な異性と結婚できるーーなんて、思っていないですよね?
結婚相談所で活動を始めると、まず最初に誰しもが現実を突きつけられることになります。
言葉を選ばず言ってしまいますが、申し込んでくださる方には興味が持てず、逆に「こういう人が私 / 僕 に釣り合うだろう」と考えているお相手には自ら申し込んでもあっさり断られるーー。つまり、自分ではそんなつもりなかったとしても、誰しもが高望みをしているんです。
あなたが申し込みをした異性は、あなただけじゃなく誰もが「いいな」と感じています。見えないから気づいていないだけで、ライバルが山のようにいるんです。実際、同エリア・同世代の会員様のお申し込みを見ていると、お申し込みをするお相手、ほぼほぼ被っています。驚くほど皆、一緒のお相手に申し込んでいます。
ということは、「いいな」と思えるお相手とお見合いが成立するだけでも希少な縁なのです。
それなのに、せっかく縁があってお見合いが決まりプレ交際にまで進んでも「誘われ待ち」をする女性の多いこと......!(この点、男性は自ら動ける方が多い)
もう一度言います。あなたが「いいな」と感じる男性は人気なんです。あなた以外に何人もが狙っているんです。
「まだよく知らないし」「そこまで盛り上がってない」「自分から動くほどではないから」ーーそうやって言い訳して受け身の姿勢を崩さずいる間に、握力の強い肉食女子が希少なチャンスを掻っ攫っていることを知ってください。
少しでも可能性を感じているなら自分からアプローチしてください。誘われ待ちせず、誘ってください。相手が好意を抱くのをただ待っているんじゃなくて、好意を獲得するためにあの手この手で動いてください。
そうしないと、どんどん先を越されて遅れをとります。吟味したりジャッジしたりは、相手の好意を獲得した後にすれば良いのです。
【婚活心得】 其の三 「婚活は等価交換」
私は皆さんに納得のいく結婚をしていただきたいので、妥協を促すようなことは一切しません。むしろ「素敵だな」と感じる異性に自らどんどんアプローチしてほしいです。
ただ人間関係は鏡で、婚活は等価交換だという事実も同時にお伝えしておきます。
世の中のうまくいっている夫婦はいろんな意味で「釣り合って」います。おとぎ話の中ですら、家柄も容姿も性格も完璧な王子様が恋をするのは、不幸な境遇でも輝きを失わないひたむきさ、意志の強さ、類まれなる美貌と行動力をもつシンデレラ。格差婚とはいえ、釣り合っているのです。
つまり何が言いたいかというと、お相手に色々と条件をつけたりあれこれ望むのであれば、そういうお相手から選ばれる存在になっておかないと難しい。
「好きな人に好かれない」と感じている人は、メタ認知を強化し、自分を客観的に評価し直しましょう。
と言っても、自信をなくす必要はありません。主観的な評価は100点のままで良いのです。しかし婚活においては他者評価がすべてになりますから、婚活市場における自分の立ち位置を冷静にジャッジしましょうという話です。
その上で、無理せず等価交換できるお相手と関係を築くのか、あるいは多少の無理を厭わず自身の(婚活市場での)価値を向上させる努力をするかは自分次第。
(ちなみに私個人は、女性は前者を選ぶほうが心が安定し幸せを感じやすいと思います。 )
【婚活心得】 其の四 「脱・減点方式」
すぐに良いお相手と巡り合い成婚までトントン拍子に進む方に共通しているのは、お相手を常に「加点方式」で見ている点です。
当相談所で早期成婚(活動期間2〜4ヶ月)をした方たちは、お見合い時のフィードバックにお相手の良いところがたくさん書かれていましたし、お断りをする際も「こういう良いところがあったけれども、自分には合わないと感じた」という言い方をされていました。
そもそも常識も価値観もルールも、人それぞれ正解は違います。自分ルールが正しいとは限らないのです。
お相手を減点してしまう人は「ここが私と違う」「普通こうでしょ」と自分ルールが強い傾向にあり、少しでもそぐわない箇所を見つけると「ナシ認定」してしまうんですよね。
これは考え方の癖でそう簡単には変えられないのですが、お相手を減点しそうになったら、ぜひ一度立ち止まって考えてみてほしいです。気になっているポイントは「ナシ認定」するほどのマイナス要素なのか?互いの歩み寄りで改善の余地はないのか?
婚活はお相手を評価し、より良い相手を見つける作業ではありません。縁があって出会った相手と、歩み寄りながら居心地の良い関係性を構築していく共同作業です。
【婚活心得】 其の五 「ときめきは不要」
私は入会された会員様に「まずはとにかく10人に会って欲しい」と伝えています。
これは IBJ 成婚白書2023 にデータがあるように、成婚される方の平均お見合い数が10人前後であることに基づいての助言なのですが、実際にサポートをしていても、大半の会員様は10人に会えば互いに「いいな(≠ときめき)」と感じる異性に出会えています。(その後の展開は人それぞれではありますが)
さらに突っ込んだ話をするとーー、
十分な数の相手とお見合いをして、互いに「いいな」と思える異性が見つかっても「ときめかない」を理由に向き合おうとしなかったり「もっといい人がいるんじゃないか」と目移りしてしまう人の婚活は長期化します。
「愛の不時着」で詐欺師ク・スンジュンが「人がときめくのは結末を知らないからだ」という名言を残していましたよね。
結婚相談所での婚活はそもそもが結婚を目的としていて、結末が見えているので、ときめく関係にないと言えます。しかしだからこそ冷静な判断が可能でミスマッチが起こりづらく、結婚への最短コースとなり得るのです。
結婚に愛は必要ですが、ときめきは不要です。婚活ではときめきではなく、愛を育むことに重点をおいてください。
【婚活心得】 其の六 「愛は寛容」
ところで愛って何なのでしょうね.......?
結婚式でよく読まれる聖書の一節<コリント人への手紙>は、こう始まります。
「愛は寛容であり、愛は情深い。また、妬むことをしない。愛は高ぶらない、誇らない。不作法をしない、自分の利益を求めない......」
私はキリスト教徒ではないのですが、結婚式でこの一節を聞くたびにその通りだよなと感銘を受けています。そう、愛は寛容なんです。
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寛容:心が寛大で、よく人を受け入れること。過失を咎めたてず、人を許すこと。
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美点を褒め称えることは愛がなくてもできます。しかし欠点を許すことは、愛がないとできません。
お相手は自分の欠点を許してくれているでしょうか。そして自分はお相手の欠点を許せますか。
【婚活心得】 其の七 「察しては無理」
当相談所にも「拗らせてます!」と自己申告してくださる会員様が複数いて(笑)、よく忠告もしているのですが、せっかく良い方とご縁があっても拗らせてしまう女性には共通の思考癖があります。
「勝手な解釈」と「自己完結」です。
話を聞いていると「いや、彼は別にそんなこと言ってなくない!?」「その発言をなぜそう受け取る!?」ということが本当に多い。
勝手にネガティブ解釈しているだけなのに「彼は私のことなんて好きじゃないんだ」と自己完結し、気持ちを彼に伝えようともしていないのに「わかってくれない」と被害者ムーブ。これはもう、立派なメンヘラですよ(笑)
勝手な解釈をする前に、彼に真意を確認しましょう。好意もモヤモヤもはっきりと言葉にして伝えましょう。
超能力者じゃないのだから「察して」は無理です。
【婚活心得】 其の八 「二人で100点ならOK」
繰り返しますが、婚活は人生のパートナーを探す活動で、結婚し家族になったら二人三脚の人生です。
そう考えたら、お相手に多くを求める必要ないんだなと思えませんか。各々は未熟でも許される、それが夫婦になるメリットでもあります。50点同士が支え合えばいいんだと考えたら肩の荷がおりますよね。
自分ができることは相手ができなくてもカバーしてあげればよく、逆に自分ができないことを相手がカバーしてくれたら大いに感謝。足りない二人だからこそ役割分担ができ、互いに必要とし合う関係性を構築できます。
男性だから / 女性だから と古い固定観念に縛られる必要もありません。
具体的な例を挙げると、あらかじめスケジュールを立てたり素敵なお店を探して予約したり.....といったデートや旅行のプランニングが得意な男性って実はレアです。「男性にエスコートしてほしい」という女性が多いですが、こういった類のことは女性の方が手際がよいしアンテナも高いもの。
相手の出方を待ってヤキモキするより「ここ行ってみたいな!」と提案してあげた方が互いにノーストレスです。逆に車の運転やナビは得意な男性が多いからお任せしたら良いですよね。
できることは自分がして、必要以上に相手に求めない。
二人で100点を目指して力を合わせられるお相手こそがベストパートナーです。
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